プロフィール

早稲田大学サイクリングクラブ

Author:早稲田大学サイクリングクラブ
自転車によるツーリングやキャンプを中心に活動しています。活動範囲は日本全域、時には海外に飛び出すことも。

ブログランキングに参加しています

にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ PVランキング
カレンダー(月別)
09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カテゴリ
最新記事
最新コメント
FC2カウンター
最新トラックバック

Mikrokosmos

その小さな商店に行くとみな満足そうな顔で店を出て行くのがわかる。いわく「本当に欲しいものが手に入る」そうだ。かゆいところに手が届くような日用品から、絶版になった本、入手不可能なライヴのチケット、はたまた一生見ることのないような高級外車や、世界一周旅行を求める人までやってくる。当然そんなものこの店にないのだが、みな満足そうに帰っていくのである。


 ある心地よい昼下がりの日、バンとドアを閉める音とともに一人の少年がこの商店に駆け込んできた。その少年は小学校23年生といったところだろう。ランドセルを背負って、右腕には彼にしては大きすぎる重い図鑑を抱えて飛び込んできたのだった。


 その音のせいかどうかは知らないが、誰かが、静かに店の帳場へやってきて、妙にゆっくりと腰を下ろした。その誰かは、もう還暦に近いぐらいの男の人だった。街中を歩けば必ずいるような、ごく普通の男の人であった。


その男の人に向かって少年は、何かすごい発見をしたような顔で、重い図鑑の、あるページをゆび差した。そしてその男の人にこう言った。


「ここへいきたい。」

男の人はこう答えた。

「これは…地球だねえ。」

「ううん、違う。この写真の通り見えるところ、宇宙に行きたいんだ。」

「なんでそんなところに行きたいんだ。」

「ただ見てみたいんだ。それに、ここには無重力って書いてあるでしょう、無重力って、どんな感じなのかなあ、『重さ』がないのかなあ、とにかく行ってみたいんだ。ここにくると何でも手に入るんでしょ。だったら宇宙にもつれてってくれるよね。」


男の人は、さすがに困った顔でうーん、としばらく考え込んだ。

「無理なの?」

「…」

 男の人は窓の外に眼をやった。外ではこれまた似たような男の人が、犬を連れて散歩している。外はいかにも気持ちよさそうである。


やがて男の人は帳場を発った。そして、どこにでもありそうな日用品のなべのおいてあるところでとまった。そして手で招きながら言った。

「こっちへ来なさい。」

少年は不思議そうな顔でなべの置いてあるところへ行った。

「このなべを見てごらん。」

それは直径20センチほど小さなアルミなべだった。少年はまだ納得の行かぬ顔でなべを覗き込んだ。しかしその銀色の世界に宇宙やあの青い地球などあるはずもない。少年は、

「何でこれが宇宙なの?ただのなべじゃないかあ、こんなの家に何個もあるよ、宇宙を出して!」

と とうとうダダをこねだした。それをなだめるように男の人はこう切り出した。

「まあまあ、聞いて。まあそのなべの中に宇宙などあるはずもない、といいたいのかな、実を言うとこのなべは中国製のなべなんだよ。」

「宇宙製ならともかく、中国製なんて!もういい!」

「中国?君は中国に行ったことがあるのかい、ないだろう。このドライバーセットは台湾製、あの包丁はドイツ製、向こうのコーヒーはコロンビア製だ。コロンビアはどこにあるか知っているかい?」

「ううん。」彼は少し落ち着いたのか、もはやさっきの強い口調ではなかった。

「そうだろう、こんな狭い店でも、世界中から物がやってくる。この製品を作った人に出会うのはきっと宇宙に行くよりも難しいだろう。確かにその重そうな図鑑の中の世界は、広く雄大なものかもしれない。しかしこの、見慣れた日常にだって、宇宙と同じぐらいの広い世界とつながっているのだよ。図鑑を見るのはいいことかも知れないけれど、時折あたりを見回して、ちょっと考えてごらん。きっとそこにはその図鑑に負けない小さな宇宙が広がっているはずだよ。おっ、君には早すぎたかな?」

「うーん」

と言って少年は、この店の客にしては珍しくえもいわれぬ顔をして、店を出て行った。□



別に今回の春合宿に反対しているわけではありません。まあさておき、最近春合宿に向けて自転車の整備をしました。終わっていざ漕ぎ出してみると、なんと時折ボキボキと鳴り出しました。急いでおりて自転車を見ても異常はなさそうでした。しかしもう一度乗るとまたボキボキ…。

結局スプロケット(自転車の後ろの、何枚も重なっているギア)と取り替えたチェーンの相性が悪かったようでした。それもそのはず、スプロケットはスラム製、チェーンはシマノ製なのでした。


明日台湾へたちます。


 
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント